相続発生後の確定申告⑦―相続した不動産の賃貸開始・引継ぎと青色申告

父が所有していた賃貸アパートを相続した。
相続税の申告も無事に終わり、名義変更の手続きも進めている。
毎月、入居者から家賃が振り込まれてくる。

父の書斎を整理していたとき、引き出しの奥から、毎年2月になると几帳面に整理されていた確定申告の控えが出てきた。

青色申告決算書、と書かれた表紙。
ページをめくると、減価償却費の計算、収支内訳、丁寧な字で書き込まれたメモ。
父は毎年、自分でこれを作っていたのか。
それとも、税理士に依頼していたのだろうか。
ふと、不安がよぎる。

この家賃収入は、私も確定申告が必要なのだろうか。
父が青色申告をしていたということは、私も青色申告者として扱われるのだろうか。
それとも、何か手続きが必要なのだろうか。

賃貸不動産を相続した場合、相続税の申告とは別に、所得税の確定申告が必要になります。

しかも、一度きりの申告ではありません。
株式の売却のような一時的な所得とは違い、継続的に、毎年、申告が必要になります。

賃貸不動産を相続するということは、税務上は「事業の承継」であり、被相続人が毎年行っていた確定申告を、相続人が引き継ぐことを意味します。

この記事では、賃貸不動産を相続した場合の確定申告について、
第1回で示した2つの判断基準を具体的に適用しながら、
特に青色申告承認申請の期限管理という、見落とされやすい重要なポイントを中心に整理します。

あなたのケースはどこに当てはまる?

この記事を読む前に、まずご自身の状況を確認してみてください。

□ 賃貸アパート・マンション・戸建てを相続した
□ 駐車場を相続した
□ 被相続人が青色申告をしていた
□ 遺産分割協議がまだ整っていない
□ 相続開始から数ヶ月が経過している

→ 1つでも当てはまる方は、この記事が参考になります。

目次

死亡日という境界線

第1回の記事で整理した判断基準を、ここで再確認します。

相続後に受け取ったお金について、確定申告が必要かどうかを判断するには、

  • 第一の基準:税目の判定(相続税 / 所得税)
  • 第二の基準:誰の所得か(被相続人 / 相続人)

この2つの軸で考える必要がありました。

家賃収入に当てはめると

家賃収入は、不動産という財産から生じる所得ですから、所得税の対象になります。

では、誰の所得として扱うのか。

第1回で確認したとおり、「誰の所得か」を判断するためには、「いつの期間の所得か」を確認する必要があります。

家賃収入の場合、不動産所得の収入計上時期の原則に従って判断します。

不動産所得の収入は、原則として「支払期日」の属する年の収入とされます。

  • 死亡日までに支払期日が到来した家賃 → 被相続人の所得(準確定申告)
  • 死亡日の翌日以降に支払期日が到来する家賃 → 相続人の所得(相続人の確定申告)

重要なのは、「いつ入金されたか」ではなく、「いつが支払期日か」という点です。

たとえば、家賃の支払期日が「毎月前月末日」と定められている契約で、9月20日に亡くなった場合を考えてみましょう。

  • 9月分の家賃(支払期日:8月30日)
     → 支払期日は死亡日以前
     → 被相続人の所得(準確定申告)
  • 10月分の家賃(支払期日:9月30日)
     → 支払期日は死亡日後
     → 相続人の所得(相続人の確定申告)

実際の判断には賃貸借契約の内容(支払期日がいつか、前払いか後払いか)を確認する必要があります。

死亡日までの家賃については、準確定申告で申告します。準確定申告については、別シリーズで詳しく扱う予定です。この記事では、死亡日の翌日以降の家賃、つまり相続人の不動産所得に焦点を当てて整理していきます。

遺産分割が未了の場合の家賃の帰属

賃貸不動産を相続した場合、遺産分割協議が整うまでの間も、家賃は発生し続けます。
この期間の家賃は、誰の所得として申告すればよいのでしょうか。

最高裁判決による判断基準

この点について、最高裁判所の判決(平成17年9月8日)が明確な基準を示しています。

遺産分割が確定するまでの間に発生した賃料債権は、相続財産ではなく、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得する。

つまり、遺産分割協議が整うまでの期間の家賃は、法定相続分に応じて各相続人に帰属します。

具体例で見てみましょう。

  • 被相続人:父
  • 相続人:長男・次男(法定相続分:各1/2)
  • 物件:築25年の木造アパート8室(駅徒歩12分)
  • 月額家賃:50万円(1室あたり約6万円)
  • 死亡日:7月20日
  • 遺産分割協議成立:翌年3月

この場合、7月21日から翌年3月までの家賃は、長男・次男それぞれの所得として、各25万円ずつ申告することになります。

実際に家賃を受け取った人の所得ではない

ここで注意すべきは、実際に誰が家賃を受け取ったかは関係ないという点です。

相続開始直後は、家賃は引き続き被相続人名義の口座に入金されます。
実務上は、この口座を代表相続人が管理し、家賃の入金確認や支払いを行うケースが多く見られます。

そのため、形式上は「被相続人の口座に家賃が入っている」状態ですが、実務の運用としては代表相続人が管理していることが一般的です。

たとえば、遺産分割が決まるまでの間、長男が代表して被相続人名義の口座を管理し、家賃の入金確認や必要経費の支払いを行っているとします。
この場合でも、税務上は長男・次男それぞれが法定相続分(1/2ずつ)に応じて家賃収入を得たものとして、各自が確定申告を行います。

代表相続人が管理していても、その人の所得として全額申告するわけではありません。

父の賃貸アパートを妹が管理しています。父名義の口座に家賃が入っていますが、妹が管理している以上、妹の所得になりますか?

いいえ。遺産分割が決まるまでは、法定相続分に応じて各相続人の所得になります。誰が口座を管理しているかは関係ありません。

遺産分割確定後も、未分割期間の所得の帰属は変わらない

重要なポイントがもう一つあります。

遺産分割協議が成立し、たとえば「賃貸アパートは長男が取得する」と決まったとします。

この場合でも、遺産分割が確定する前の期間(未分割期間)の家賃については、法定相続分での帰属が確定しており、遡って変更することはできません。

つまり、未分割期間の家賃は長男・次男それぞれが1/2ずつ申告し、遺産分割確定後の家賃は長男が全額申告する、ということになります。

法令上の原則と実務上の運用について

法律上は、未分割期間の家賃は法定相続分で各相続人の所得となります。

したがって、原則として各相続人がそれぞれ申告する必要があります。

一方で、実務では代表相続人が家賃を管理しているケースが多く、他の相続人が申告を行わないまま、代表相続人がまとめて申告している事例も見られます。

ただし、これはあくまで実務上の状況であり、法令上の原則が変わるものではありません。

申告方法については、相続人間の合意や税務署との相談を踏まえて慎重に判断する必要があります。

事業的規模の判定との関係

遺産分割が未了の場合、事業的規模の判定も各相続人ごとに行うことになります。

たとえば、被相続人が10室のアパートを所有していた場合、相続人2人で法定相続分1/2ずつであれば、各相続人は5室ずつとして判定します。

詳しくは後述の「事業的規模の判定」で整理します。

減価償却の引継ぎ

賃貸不動産から生じる所得を計算する際、減価償却費という経費が重要な役割を果たします。

ここでは、相続によって不動産を取得した場合の減価償却の考え方を整理します。

減価償却とは

建物や設備など、使用や時の経過によって価値が減少する資産を取得した場合、その取得費を一度に経費とするのではなく、使用可能期間にわたって配分して経費とする仕組みが減価償却です。

たとえば、木造アパート(耐用年数22年)を新築で2,200万円で取得した場合、毎年100万円ずつ減価償却費として経費に計上します。

被相続人の減価償却方法を引き継ぐ

相続によって不動産を取得した場合、被相続人が採用していた減価償却の方法(定額法・定率法)と、未償却残高(まだ経費にしていない部分の金額)を引き継ぎます。

相続人が新たに取得したものとして、改めて減価償却を始めるわけではありません。

被相続人の過去の申告書を確認し、以下の情報を把握する必要があります:

  • 取得年月日
  • 取得価額
  • 減価償却の方法(定額法・定率法)
  • 償却率
  • 未償却残高(相続開始時点での残高)

これらの情報は、被相続人の確定申告書の「減価償却費の計算」欄に記載されています。

相続開始年の減価償却費の計算

相続が発生した年は、被相続人と相続人で減価償却費を分けて計算します。

  • 被相続人:1月1日から死亡日まで(準確定申告)
  • 相続人:死亡日の翌日から12月31日まで(相続人の確定申告)

それぞれ、月割計算で減価償却費を算出します。

建物と設備の区分

賃貸不動産には、建物本体だけでなく、設備(給排水設備、電気設備、エアコンなど)も含まれます。

建物と設備では耐用年数が異なるため、減価償却費の計算も別々に行います。

被相続人の申告書を確認する際、建物と設備が区分されているかを確認してください。

実務上の注意点

被相続人の確定申告書の控えが見つからない場合、税務署で「保有個人情報開示請求」を行うことで、過去の申告内容を確認できます。

ただし、開示請求には時間がかかるため、早めに手続きを進めることをお勧めします。

また、減価償却資産の取得価額や取得年月日を証明する資料(売買契約書、領収書など)も、できる限り保管しておいてください。

青色申告承認申請の手続き

被相続人が青色申告をしていた場合でも、相続人が自動的に青色申告者になるわけではありません。
相続人が青色申告をしたい場合は、新たに青色申告承認申請書を提出する必要があります。

そして、この申請には厳格な期限があります。
期限を過ぎると、その年は白色申告となり、翌年からしか青色申告を開始できません。

亡くなった父が青色申告者だったので、私も青色申告者として扱われますか?

いいえ。相続人が青色申告をするには、新たに青色申告承認申請書を提出する必要があります。期限があるので注意してください。

青色申告承認申請の提出期限

青色申告承認申請書の提出期限は、相続開始の時期によって異なります。

相続開始が1月1日〜8月31日の場合:
死亡日から4ヶ月以内

相続開始が9月1日〜10月31日の場合:
その年の12月31日まで

相続開始が11月1日〜12月31日の場合:
翌年2月15日まで

この期限を過ぎた場合、その年は白色申告となり、青色申告ができるのは翌年からになります。

青色申告承認申請の提出期限(相続開始時期別)

1月1日〜8月31日に相続開始
📅 死亡日から4ヶ月以内
例:7月20日に相続開始 → 11月20日までに提出
9月1日〜10月31日に相続開始
📅 その年の12月31日まで
例:10月15日に相続開始 → 12月31日までに提出
11月1日〜12月31日に相続開始
📅 翌年2月15日まで
例:12月10日に相続開始 → 翌年2月15日までに提出
⚠️ 期限を1日でも過ぎると、その年は白色申告となります

期限管理の重要性

青色申告の特典(青色申告特別控除、青色事業専従者給与など)は、税負担に大きく影響します。
期限を1日でも過ぎると、その年は適用を受けられなくなるため、期限管理が非常に重要です。

相続が発生すると、様々な手続きに追われ、税務署への届出が後回しになりがちです。
青色申告承認申請の期限は延長できませんので、早めに手続きを進めてくださいね。

提出書類と提出先

提出する書類:

  • 所得税の青色申告承認申請書

必要に応じて、青色事業専従者給与に関する届出書も同時に提出します。

提出先:

  • 相続人の住所地を所轄する税務署

被相続人の住所地の税務署ではなく、相続人自身の住所地の税務署に提出します。

実務上の注意点:開業届について

青色申告承認申請書と同時に、「個人事業の開業・廃業等届出書」も提出することが一般的です。

開業届の提出期限は事業開始から1ヶ月以内とされていますが、実務上は青色申告承認申請と同時に提出すれば問題ありません。

青色事業専従者給与に関する届出

青色申告者は、生計を一にする親族が事業に専従している場合、その給与を必要経費に算入できます。

この適用を受けるには、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。
提出期限は、青色申告承認申請書と同じです。

配偶者や子が賃貸不動産の管理業務に従事する場合、この届出を検討してください。

事業的規模の判定

不動産所得は、「事業的規模かどうか」によって区分されます。

事業的規模に該当するかどうかで、適用できる特典が大きく変わります。

事業的規模とは

事業的規模とは、不動産の貸付けが事業として行われていると認められる規模のことです。

形式的な基準として、「5棟10室基準」が用いられます:

  • 貸家:おおむね5棟以上
  • 貸室(アパート・マンション):おおむね10室以上
  • 駐車場:おおむね50台以上

事業的規模の判定基準(5棟10室基準)

🏠
貸家
おおむね5棟以上
戸建て住宅の賃貸
🏢
貸室
おおむね10室以上
アパート・マンション
🚗
駐車場
おおむね50台以上
実務上の目安
💡 組み合わせも可能
例:貸家2棟 + 貸室6室 = 事業的規模に該当する場合があります
※駐車場の換算基準は実務上の目安であり、最終的には個別の状況を総合的に判断します

駐車場については「5台分で貸室1室相当」という換算基準が実務上用いられることがありますが、これは法令に明文化されたルールではなく、実務上の目安です。
最終的には、個別の状況を総合的に判断することになります。

これらを組み合わせることもできます。たとえば、貸家2棟と貸室6室で、事業的規模と判定されることがあります。

事業的規模の場合の特典

事業的規模に該当する場合、以下の特典を受けることができます:

① 青色申告特別控除65万円(または55万円)の適用

電子申告や電子帳簿保存の要件を満たせば65万円、それ以外は55万円の控除が受けられます。
事業的規模でない場合は10万円が上限です。

② 青色事業専従者給与の必要経費算入

生計を一にする親族に支払った給与を、適正額の範囲で全額必要経費にできます。
事業的規模でない場合は、事業専従者控除(配偶者86万円、その他の親族50万円)の適用になります。

③ 貸倒損失の必要経費算入

事業的規模の場合、回収不能になった賃料について、貸倒れた年の必要経費として処理できます。
事業的規模でない場合は、実際に貸倒れが生じた年ではなく、その賃料を収入に計上した年に遡って、なかったものとする処理(所得税法第64条第2項)を行います。

貸倒損失の取扱いは、貸倒れの事実認定や要件判定など、実務上も判断が難しい論点です。
個別の状況によって取扱いが異なる場合がありますので、税理士に相談されることをお勧めします。

④ 取壊し・除却損失の必要経費算入

建物を取り壊した際の損失を、その年の必要経費にできます。

事業的規模でないの場合は、資産損失として一定の制限があります。

被相続人が事業的規模でも、相続人が引き継ぐとは限らない

注意すべきは、被相続人が事業的規模であったとしても、相続人が自動的に事業的規模を引き継ぐわけではない、という点です。

たとえば、被相続人が10室のアパートを所有していた場合(事業的規模)、これを相続人2人で法定相続分1/2ずつ相続したとすると、各相続人は5室ずつとなり、事業的規模に満たないことになります。

遺産分割が確定し、1人の相続人が全室を取得すれば、その相続人は事業的規模になります。

遺産分割未了の場合の判定

前述の「遺産分割が未了の場合の家賃の帰属」で触れたとおり、遺産分割が未了の場合、事業的規模の判定も各相続人ごとに行います。

  • 被相続人:10室のアパート所有(事業的規模)
  • 相続人:長男・次男(法定相続分:各1/2)
  • 遺産分割未了の期間

この場合、長男・次男それぞれが5室ずつとして判定し、いずれも事業的規模に満たないとなります。

その後、遺産分割が確定し、長男が全室を取得した場合、長男は10室となり、事業的規模に該当します。

遺産分割未了時の家賃帰属と事業的規模判定

相続した物件
築25年の木造アパート 8室
月額家賃50万円(1室あたり約6万円)
👤
長男
法定相続分 1/2
+
👤
次男
法定相続分 1/2
💰 家賃の帰属(未分割期間)
長男
25万円/月
次男
25万円/月
実際に誰が受け取ったかは関係なし
📊 事業的規模の判定(未分割期間)
長男
4室
業務的規模
次男
4室
業務的規模
10室のアパート(事業的規模)を1/2ずつ相続
→ 各相続人は5室ずつ → 10室基準を満たさず業務的規模に
💡 遺産分割確定後、1人が全室取得すれば事業的規模に該当

実務上の注意点

事業的規模か否かによって、青色申告特別控除の金額が大きく変わります。

相続人が複数いる場合や、遺産分割が長期化する場合は、事業的規模に該当するかどうかを慎重に判定する必要があります。

相続開始年の確定申告

相続が発生した年の確定申告は、通常の年とは異なる点があります。

申告する期間

相続人の不動産所得として申告するのは、死亡日の翌日から12月31日までの期間のみです。

通常は1年分(1月1日〜12月31日)の所得を申告しますが、相続開始年は期間が短くなります。

不動産所得の金額

期間が短いため、不動産所得の金額も通常より少なくなる可能性があります。

たとえば、10月に相続が開始した場合、相続人の不動産所得は3ヶ月分のみです。

他の所得との損益通算

不動産所得に損失が生じた場合、給与所得など他の所得と損益通算できます。

ただし、事業的規模でない場合、損益通算できる損失には一定の制限があります。

翌年以降は通常の確定申告

相続開始年の翌年以降は、1月1日から12月31日までの通常の期間で確定申告を行います。

継続的に申告が必要になるため、記帳や領収書の保管など、日常的な管理が重要になります。

よくある誤解

誤解1:「遺産分割が決まるまで確定申告は不要」

遺産分割協議が整っていなくても、死亡日の翌日以降の家賃は、法定相続分に応じて各相続人の所得として確定申告が必要です。
遺産分割が決まらないことを理由に、申告を先送りすることはできません。

誤解2:「被相続人が青色申告だったから、自動的に青色申告者になる」

相続人が青色申告をするには、新たに青色申告承認申請書を提出する必要があります。
期限内に申請しないと、その年は白色申告となります。

誤解3:「実際に家賃を受け取った人の所得になる」

遺産分割が未了の場合、実際に誰が家賃を受け取ったかは関係ありません。
法定相続分に応じて、各相続人の所得として申告します。

まとめと次回予告

この記事で整理したこと

賃貸不動産を相続した場合、死亡日の翌日以降の家賃は相続人の不動産所得になります。

被相続人が毎年行っていた確定申告を、相続人が引き継ぐことになります。

遺産分割が未了の場合の家賃の帰属:

  • 法定相続分に応じて各相続人に帰属
  • 実際に受け取った人の所得ではない
  • 遺産分割確定後も、未分割期間の所得の帰属は変わらない

減価償却の引継ぎ:

  • 被相続人の減価償却方法・未償却残高を引き継ぐ
  • 相続開始年は月割計算
  • 被相続人の申告書控えの確認が重要

青色申告承認申請の手続き:

  • 相続人は新たに申請が必要
  • 提出期限は相続開始時期によって異なる
  • 期限を過ぎるとその年は白色申告
  • 開業届も同時に提出することが一般的

事業的規模の判定:

  • 5棟10室基準
  • 事業的規模の場合の特典(青色申告特別控除65万円など)
  • 遺産分割未了の場合は各相続人ごとに判定

相続開始年の確定申告:

  • 死亡日の翌日から年末までの期間のみ
  • 翌年以降は通常の確定申告

賃貸不動産を相続した場合、一時的な所得ではなく、継続的な所得が始まります。

特に青色申告承認申請の期限管理は、税負担に大きく影響するため、早めの対応が重要ですよ。

次回予告

次回は、シリーズ全体のまとめとして、相続人の確定申告チェックリストをお届けします。

第1回から第7回までで扱った内容を統合し、

「いつまでに」「何を」申告すればよいのか、

申告漏れしやすいポイントはどこか、

を一覧できる形で整理します。

相続後の確定申告の全体像を俯瞰し、自分のケースで何が必要かを確認できる総合的なまとめです。

関連記事

相続発生後の確定申告については、以下のシリーズ記事もご参照ください。

これらの記事では、相続人の所得として確定申告が必要になるケースを整理しています。
第1回から順に読むことで、相続人の確定申告における全体像が見えてきます。

相続全体を、税務の観点から整理します

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