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相続税について税務署からお尋ねが届いたらどうすればいい?

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税務署からお尋ねが届いたらどうする?
相続税なんて関係ないと思っていたら、税務署からお尋ねの封書が届いてびっくり。
 
これって相続税がかかる人に出してるんですか?
なんで税務署がうちの財産のこと知ってるの?

亡くなってから約半年後に税務署から相続税についてのお尋ねの封書が届くことがあります。

これまで税務署に縁が無かった人も多いので、驚いて不安になりがちです。

弊所でもこれがきっかけとなって相続税のご相談に来られる方が多いです。

今回の記事では、

  • 税務署から相続税のお尋ねが届く理由
  • お尋ねにどう対応したらよいか

について解説しました。

目次

相続税のお尋ねには2種類ある

「相続税についてのお尋ね」と書きましたが、これは通称で、平成27年以降、税務署から送付される文書の正式な名称は、

  • 相続税についてのお知らせ
  • 相続税の申告等についてのご案内

の2種類となっています。

自分の元に届いたのがどちらの種類のお尋ねなのか、まずは確認してみましょう。

「相続税についてのお知らせ」(以下、お知らせとします)だと、以下の書類が入った小さい封筒です。

  • 「相続税についてのお知らせ」と書かれた送付状
  • 相続税についてのパンフレット

「相続税の申告等についてのご案内」(以下、ご案内とします)だと、もっと重い大きい封筒で届きます。

入っているのは、

  • 「相続税の申告等についてのご案内」と書かれた送付状
  • 相続税のあらまし
  • 相続税の申告要否検討表と記載例
  • 相続税の申告のためのチェックシート
  • 税務署での面接相談の事前予約チラシ

外観からしてまったく違うので、どちらが届いたのか簡単に見分けがつきますね。

すべての相続でお尋ねが送付されるわけではありません。

相続税申告が必要な可能性がある、と税務署が見込んでいる場合にのみ送られてきます。

その可能性の度合いで、送られてくる文書の種類が分かれます。

ざっくり言うと、

  • お知らせ:相続税申告が必要な可能性がある
  • ご案内:相続税申告が必要な可能性が高い

となります。

お尋ねが届く理由

相続税の申告が必要となるのは一定額以上の相続財産がある場合に限られます。

お尋ねが届いたということは、相続財産が一定額以上になると税務署が見込んでいるということです。

「なぜうちの財産状況を税務署が知ってるのか」と不審に思う人がいます。

これは、おおよその財産状況なら、税務署が簡単に把握できる仕組みがあるのです。

まず、相続が発生して役所に死亡届が提出されると、その情報が税務署に送られます。

すると税務署は登記情報や支払調書、所得税の確定申告書などから亡くなった人の財産の概要を簡単に把握できます。

遺産総額が基礎控除額を超える可能性があれば、お尋ねの文書が送られます。

脱税が疑われているわけではないので、不安になる必要はありません。

ただし、お尋ねが来たということは、お尋ねの送付時点で相続財産について税務署に自分からは何も伝えていないということです。

お尋ねが届くのは相続発生後から6~8か月後です。

この時点で相続税の申告期限まで数か月しか残っていません。

もし申告が必要であれば、ギリギリのタイミングです。

相続税について何も考えてなかった!と言う人は急いで対処しないと後でマズいことになるかもしれません。

お知らせが届いた場合の対応

届いたのがお知らせであれば、「相続税の申告が必要かもしれないので、念のため、確認してください」という通知に過ぎません。

相続税の申告が必要な場合を確認し、それに該当しないなら、それ以上何かしなくても大丈夫でしょう。

もしも心配なら、税務署か税理士に相談してみましょう。

税務署で相続税の申告要否検討表の用紙をもらって、提出してもいいでしょう。

確認した結果、相続税の申告が必要になるケースも稀にあります。

そうなったら急いで申告の準備を進めてください。

ご案内が届いた場合の対応

この場合、相続税の申告が必要な可能性が高いと税務署は考えています。

同封の相続税の申告要否検討表を用いて、本当に相続税の申告が必要かどうか、きちんと検討したほうがいいでしょう。

相続税の申告要否検討表を書くのが難しければ、税務署や税理士に相談してみましょう。

同封の検討表に手書きで書き込まなくても、国税庁のサイトにある「相続税の申告要否判定コーナー」というWeb上のアプリを使って同じ書類が作成できます。

[blogcard url=https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/sozoku/sozoku.htm]

判定の結果、申告が必要であれば、申告期限内に相続税の申告書を提出することになります。この場合、相続税の申告要否検討表を提出する必要はありません。

判定の結果、申告が不要であれば、相続税の申告要否検討表を提出します。提出は義務ではありませんし、特に期限も設けられていませんが、なるべく早く提出して再度お尋ねが来ないようにしましょう。

その際、申告書ではないからといって、いいかげんな情報や虚偽の情報を書いてしまうと、ペナルティを課される恐れがあります。記載にあたっては十分な注意が必要です。

まとめ:お尋ねが届いたら速やかに対応しよう

税務署から送られる相続税についてのお尋ねには、

  • 相続税についてのお知らせ
  • 相続税の申告等についてのご案内

の2種類があります。

いずれにせよ、お尋ねが届いたということは、相続税の申告が必要な可能性があると税務署から見込まれている状態です。

「相続税はかからない」と思っていたとしても、単なる思い込みかもしれませんし、自分が把握していない財産があるのかもしれません。

一度きちんと確認しましょう。

お尋ねは送付時期が遅く、検討の結果、相続税の申告が必要となったときに申告期限まで3~4か月しか残っていないというのがミソです。

申告期限に間に合わせるにはギリギリのタイミングですので、それを見越すと、お尋ねが届いたら速やかに対応すべきといえます。

コメント

相続税についてのお尋ねが届いても、脱税や無申告を疑われているわけではないので、心配無用です。落ち着いて迅速に対応すればいいだけです。

もし申告が必要となっても、必ずしも相続税がかかるとは限りません。課税額がゼロなことを申告する、というケースも多いです。

 
具体的にどう対応すればいいか分からないという人は、税理士に相談してください!
 

 

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