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相続税対策に高齢でも生命保険に入れますか?

相続遺言相談室 on the web

83歳になる実家の母。
この前ふと財産を聞いてみたら、意外にたくさんあって驚いた。
このままでは相続税がかかるかもしれません。

 
生命保険に入ると相続税を安くできると聞いたけど、その歳でも入れるものなの?

目次

相続税対策で入る生命保険はいくつまで?

相続税対策として保険を考えたとき、どんな保険でいいというわけではありません。相続税対策に効果の高いのは一時払い終身保険と呼ばれるタイプの保険です。

よくある定期保険や養老保険ではなく、一時払い終身保険ですのでご注意を。

一時払い終身保険は加入できる年齢範囲が広いのが特徴です。中には90歳まで加入できる商品もあります。

加入時の審査も基準が緩めなだったり告知なしで加入できるものもありますので、高齢でも利用しやすくなっています。

年齢の上限と加入審査は商品によって異なります。複数の保険会社の商品を扱っている保険代理店で説明してもらい、条件に合ったものを選んでください。

生命保険金の非課税枠とは?

一時払い終身保険への加入がなぜ相続税対策になるかというと、生命保険金の非課税枠を利用できるからです。

生命保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人

例えば、法定相続人が3人なら、1,500万円が非課税限度額です。この分が非課税財産となります。

一時払い終身保険は、保険料を保険契約時に一括で支払い、一生涯保証が続くタイプの保険です。途中解約をしない限り必ず死亡保険金が支払われます。

遺族が受け取れる保険金は通常、保険料と同額かそれ以上。財産の置き場所を銀行から保険会社に変えるだけで、相続税の課税財産を確実に減らすことができます。

アパートを建てたり養子を取ったりといった大掛かりな節税対策よりもだいぶお手軽なうえに、税法上も正式に認められている節税方法ですので安心です。

法改正による基礎控除額の引き下げで新たに相続税を心配せざるを得なくなったご家庭に特におすすめです。手元資金に余裕があれば、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

一時払い終身保険が販売休止に?

もし今加入を考えているなら、急いだほうがいいかもしれません。

なぜなら、最近、一時払い終身保険で保険料の値上げや販売休止が相次いでいるからです。

保険会社は保険料を運用で増やして保険金の支払いにあてていますが、昨今の低金利のために運用が難しくなっています。

保険会社にとって一時払い終身保険は積極的に売りたい商品ではなくなってきました。現在販売されている商品も今後どうなるか分かりません。

 
生命保険を使った相続税対策は高齢でも間に合うことが分かって安心しましたね。

加入を考えているなら、ぜひお早めに保険代理店に行って相談してください!

外貨建て商品を勧められたら?

保険代理店では、相続税対策が目的と担当者に伝えます。いくつか選んでもらい、どの商品が一番自分に合っているのかをじっくり検討しましょう。

相続税対策が目的なので、自分で理解できない複雑な商品は避け、なるべくシンプルな商品を選ぶのがコツです。

最近では、保険の窓口で外貨建ての一時払い終身保険をすすめられることが増えているようです。

死亡保険金は外貨で払われますので、相続発生の為替相場によっては元本割れとなるリスクがあります。

それを知らないでうっかり契約すると、相続税は節税できてもトータルでは財産が減ってしまう危険があります。

売る側の都合で、本人にとって必ずしもベストではない商品をすすめられてしまうことが無きにしも非ずです。

 
すぐに契約せず、いったん持ち帰って相続に詳しい税理士に相談するのもおすすめですよ。
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