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印鑑を押さない相続人にどう対処?相続の悩み解決ガイド
なるべく穏便に進めたいのに手続きが止まってしまって、どうしたらいいか分からない・・・
そんな悩みを解決します。
印鑑を押してくれない相続人
相続人の一人が中心になって相続手続きを進めている。
遺産分割協議書の作成までこぎつけたものの、ある相続人が印鑑を押してくれない。
相続手続きでは、遺産分割協議書や銀行の手続き書類に相続人全員の印鑑が必要です。
なので、印鑑を押してくれない相続人がいると、手続きが滞ってしまいますね。
自分が得をしようと思っているのではない、みんなのためにやってあげているのになぜ?と思うと嫌になってしまいますね。
このような状況に対処する方法について考えてみます。
なぜ印鑑を押してくれない?
相続手続きは単なる書類作業だけではありません。関わる人たちの感情や過去の経験が絡んでくることも。
相談者は争いを避けて円滑に遺産分割を進めたいと強く願っています。
そんなとき、大切なのは、印鑑を押さない相続人の気持ちを理解することです。
親族間のはなしですから、できれば摩擦を避けて円満に進めたいという気持ちは、その相続人も同様なのではないでしょうか。
にもかかわらず、印鑑を押し渋っているのはなぜ?
印鑑を押さない理由はいくつか考えられます。
印鑑を押し渋る理由
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【情報不足】財産の状況が分らず、法定相続分もはっきりしないまま印鑑を押すことに抵抗がある
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【疑いの気持ち】特定の相続人が取り分の偏った遺産分割を強引に進めようとしていると感じる
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【不平等な気持ち】自分には介護や家業の手伝いなどの寄与があったのだから、遺産を平等に分けるのは納得いかないと思っている
- 【手続きの不安】遺産分割の手続きに不慣れなため、間違ったことをしてしまうのではないかと不安
- 【外部からの影響】他の家族や親戚からのアドバイスに影響を受けている
冷静になって考えてみると、このような状況は、印鑑を押し渋っている本人にとっても何らメリットはありません。親族間での関係の悪化による精神的なストレスがつのるでしょうし、何よりも、このままではその相続人自身も遺産を受け取ることができません。
そのような状況を長引かせていても何ら利益はなく、上記の感情的な問題が解決して納得すれば、快く印鑑を押してくれるはずです。
そのためにはどうすればいいのかというと、
手続きを端折っていきなり印鑑を押すことを求めるのではなく、
その土台となる財産調査と遺産分割の手続きを省略せず、しっかりと進めていくことで問題の解決に近づけます。
納得してもらうための土台作り
まずは亡くなった方の財産を調べますが、片寄った中途半端な調査では意味がありません。
相続人全員が納得できるような客観的な証拠をそろえ、適切な評価を行うことを心がけましょう。
財産調査のポイント
- 【預貯金】通帳の内容を他の相続人と共有し、銀行から残高証明書を取得し、把握していない口座がないかを確認します
- 【不動産】不動産の存在する自治体が発行する固定資産税課税明細書や名寄帳を元に評価額を確認します
- 【その他財産】故人が所有していたものを洗い出し、できる限り証明書類を入手して評価額を確認します
財産の隠しごとはなし、そう安心してもらえるようにするのが重要です。
その上でどのように遺産を分割するかについて相続人みなで十分に話し合います。
その話し合いで納得できれば、印鑑を押すことにも同意してくれるはずです。
専門家の手を借りる手も
知識不足のままやみくも進めても、どうすべきか分らなくなることがあるかもしれません。
たとえ手続きをしっかりやっても、利害の対立する相続人が中心になって行っている限り信用できるか分らないと考えて、やっぱり印鑑を押し渋る相続人もいるかもしれません。
そのような場合には、相続の専門家へ相談するのがおすすめです。
専門家は、客観的な立場から相続手続きをサポートしてくれ、、遺産分割をスムーズに進めることができます。
弊所でも、相続専門の行政書士としての専門知識に基づき、公正中立の立場から、相続手続きを円満に終わらせるためのサポートさせていただきます。
相続人が印鑑を押さない背後の感情を理解し、それに応える形での対応が求められます。