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遺言の日、夫婦の遺言週間

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遺言の日

昨日11月15日はいい遺言の日でした。

遺言は日常の言葉としてはゆいごんが自然ですが、法律の世界ではいごんと呼ばれます。

それにひっかけて、11(いい)15(いごん)の日というわけですね。

2006年にりそな銀行が制定した記念日だそうです。

遺言の記念日は他にもあります。

  • 遺言(ゆいごん)の日 4月15日   4(ゆ)15(いごん)  by 弁護士会
  • 遺言(いごん)の日 1月5日 15(いごん) by 日本財団


ちなみに夫婦の遺言週間(11月15日~22日)というのもあって、まさに今週がそれにあたります。

最近、遺言関係のニュースや宣伝が増えているなと感じていたのですが、11月15日から始まる遺言普及週間のキャンペーンだったのかもしれません。

遺言書を書こうと思っていてもなかなか行動に移せないというお客様に対して、

「遺言を書き始めるきっかけとして、誕生日や結婚記念日を利用してみては」とすすめることがあります。

これに遺言の日を加えると一年の中できっかけとなる日が増えてよさそうです。

遺言のイメージ

弁護士会の遺言の日の制定に関わった弁護士さんの文章をネット上で見つけました。

弁護士会の遺言の日は4月ですが、「制定にあたって1月でも11月でもなく4月15日とすることにこだわった」と書かれているのが印象的でした。

これは、桜の花が咲き誇る「4月15日」こそ、遺言に対する暗いイメージを明るいイメージに変換するのに最適の日と考えたからなんだそうです。

世間一般での遺言のイメージの悪さというのは、遺言書の作成支援を行っている私自身も痛感しています。

良かれと思ってすすめても、気分を害されたり、怒られたりと裏目に出てしまうことがあります。

遺言を普及させるには、暗いイメージを塗り替える必要があります。

光あふるる春の日を遺言の日に据えるのは確かに遺言のイメージアップに貢献するでしょう。

心の天気

だからといって、11月15日が遺言の日に相応しくないというわけではなく、しょせん、語呂合わせ。どっちでもいい。

遺言書を書くにあたって大切なのは日付よりも天気だと思うことがあります。

ある精神科医が遺言に関する対談の中で、遺言は晴れた日の朝に書くのがよいという趣旨のことを述べておられました。

晴れた日の朝というのは、自分の気持ちが晴れやかなときと解釈できます。

暗い気持ちで書くと判断を間違いやすくなるから、重要なことは気分のいいときにしたほうがいいと。

この意見に私も賛成です。

せっぱつまった問題があるときに遺言書を書こうとしない。

遺言書は気持ちの晴れやかなときに書く。

「遺言書の書き方」の類いではめったに言及されないものの、実はとても重要で本質的な指摘ではないかと思っています。

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