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【2025年最新版】相続税はクレジットカードで納付できる?税理士が最新制度を徹底解説

相続税ってクレジットカードで払えるって聞いたんですが、本当なんですか?



はい、“国税クレジットカードお支払サイト”を使えば相続税もクレジットカードで納付できます。
相続税は金額が大きくなりやすいので、納付方法の選び方で負担や安心感が変わります。
相続税は、多くの方にとって一生に一度か二度の「大きな納税」。だからこそ「どの方法で納めるのが一番良いのか」を知っておくことが大切です。
相続税の納付方法(2025年版)
現在、相続税は次の方法で納付できます。
- 窓口納付(納付書+現金または銀行口座からの振込扱い)
- ダイレクト納付(口座引き落とし/e-Tax)
- インターネットバンキング納付
- ペイジー(Pay-easy)納付
- コンビニ納付(QRコード方式)
- クレジットカード納付
- スマホアプリ納付(2025年2月以降は制限強化)
窓口納付(現金・銀行口座からの支払い)
相続税といえば、今でも主流なのが「納付書を使って窓口で納付」する方法です。
- 納付書が必須:税務署で交付してもらうか、税理士が申告と一緒に作成して用意します。
- 証憑性が高い:窓口では「領収証書」は交付されませんが、銀行窓口で振込扱いにすれば「払込金受領証」が発行され、証拠として利用できます。
- 高額でも対応可能:数千万円単位でも制限なく納付できます。
- 現金不要も可:銀行窓口では現金を持ち歩かず、口座から直接振込処理できます。



やっぱり今でも窓口納付が多いんですね。



はい。安心感があり、証拠が残る点は大きいです。ただし平日昼間に行けない方や現金の扱いに不安がある方には、キャッシュレスの選択肢もあります。
ダイレクト納付
ダイレクト納付とは、あらかじめ税務署に登録した自分の銀行口座から、申告と同時に税金が自動で引き落とされる仕組みです。インターネットバンキングを経由せず、e-Taxの操作だけで完結するのが特徴で、手数料もかかりません。
基本の仕組み
- 手数料不要。
- e-Taxで申告と同時に納付が完結。
- 高額相続税にも対応(上限なし)。



相続税でも“ダイレクト納付”は使えますか?



事前に銀行口座をe-Taxで登録しておけば、申告と同時に自動引落しで納付が可能です。手数料はかかりません。
相続税との相性
一度きりの納税のため「登録が面倒」と感じる方もいますが、金額が大きい場合には現金を持ち歩かずに済み、カード手数料もかからないのが魅力です。



うちは1,500万円くらいです。カードよりいいですか?



カード納付だと数十万円の手数料になりますが、ダイレクト納付ならゼロ。安全面からもおすすめです。
登録方法
- e-Taxからオンライン提出が可能。
- 登録完了まで数日〜1週間程度かかる場合があります。
注意点
- 相続税だけのために登録するのは負担に感じる人も多い。
- 納税者ごとに口座登録が必要。
インターネットバンキング納付
- e-Taxからネットバンキングにログインして納付。
- 手数料不要(ただし銀行の利用料がかかる場合あり)。
- 相続税のように「一度きりの納付」なら、登録不要でその場で完結できる手軽さが大きな利点。



ダイレクト納付とネットバンキング納付はどちらがいいんでしょうか?



少額なら“登録不要のネットバンキング”が手軽です。逆に高額なら“登録してでもダイレクト納付”の方が安全性が高い。相続税は高額になるケースが多いので、ダイレクト納付を選ぶ方も少なくありません。



“安全性が高い”ってどういう意味ですか? ネットバンキングと何が違うんでしょう



ネットバンキング納付だと、毎回自分で金額や番号を入力する必要がありますよね。その点ダイレクト納付は、申告データと連動して自動的に口座から引き落とされるので、入力ミスが起きにくいんです。
ペイジー(Pay-easy)納付
- ATMやネットバンキングで「収納機関番号」「納付番号」などを入力。
- 手数料不要(ただし銀行によって利用料がかかる場合あり)。
- ATMでは1回50万円程度の上限があるため、相続税にはネット経由が現実的。
コンビニ納付(QRコード方式)
- 国税庁サイトでQRコードを発行し、コンビニで現金払い。
- 利用できるのは30万円以下の国税に限られます。
- 手数料不要。
- 窓口納付と異なり領収証書は発行されず、レジで払込金受領証が交付されます(納税証明書への反映まで時間がかかる場合あり)。



少額なら便利ですね。



はい。30万円以下なら手軽に納められる方法です。
クレジットカード納付(2025年2月以降の取扱いに注意)



カードで払えばポイントももらえてお得ですよね?



以前はそういう見方もありましたが、2025年2月以降は決済手数料がおおむね0.99%前後になると報じられています。
※ただし国税庁は率を公表しておらず、実際の金額はお支払サイトの自動計算で確認する仕組みです。
基本の仕組み
- 「国税クレジットカードお支払サイト」で手続き。
- Visa、Master、JCB、AMEXなど対応。
- 24時間365日利用可能。
利用条件
- 1回あたり1,000万円未満(手数料込み)。
- 領収証書は発行されず。証明が必要なら納税証明書を取得。
メリット
- ポイントやマイルがつく場合がある。
- 翌月以降に支払いを回して資金繰り調整が可能。
- 完全オンライン完結。
デメリット
- 決済手数料が必ず発生。
- 高額納税には不向き。
スマホアプリ納付(2025年2月以降は制限あり)
- PayPay、d払い、au PAYなどで納付可能。
- 制度上30万円以下が対象です。
- 2025年2月以降は「30万円を超える税額を複数回に分けてアプリで支払う方法」も禁止されました。
- 手数料は不要(ただしアプリ内のチャージ等は別途考慮)。



スマホで分割して払えると思っていました。



2025年以降は不可です。少額なら便利ですが、高額には向きません。
ケース別おすすめ納付方法
ケース1:高額(数百万円〜数千万円)
- ダイレクト納付 or 銀行窓口納付
- ダイレクト納付:オンライン完結、手数料ゼロ。
- 銀行窓口納付:現金不要(振込扱い)、払込金受領証で証拠性が強い。
ケース2:30万円以下
- コンビニQR/スマホアプリ
- 手数料不要。コンビニなら払込金受領証も交付。
ケース3:100万〜数百万円で資金繰りを重視
- クレジットカード納付
- ポイント付与は手数料と相殺。あくまで資金繰り目的。
ケース4:証拠性を重視
- 窓口納付
- 払込金受領証を即時入手でき安心。
ケース5:手間をかけたくない
- インターネットバンキング/ペイジー
- 登録不要。自宅で完結。
まとめ
相続税の納付は今でも窓口納付が基本ですが、2025年時点ではキャッシュレス納付の選択肢が大きく広がっています。
- 高額:ダイレクト納付 or 銀行窓口
- 少額:コンビニ(30万円以下)/スマホアプリ(30万円以下、分割禁止)
- 資金繰り:クレジットカード
- 証拠重視:窓口納付
- 手軽さ:ネットバンキング
近年の国税庁の方針を見ると、キャッシュレス納付の利用促進が明らかです。2028年度には国税のキャッシュレス比率を50%以上にする目標が掲げられており、今後も利便性の高い方法は整備されていくでしょう。
一方で、相続税は金額が高額になりやすく、領収証や証拠性を重視する実務上の要請も根強く残ります。
つまり、現時点では「安心感の窓口」+「利便性のキャッシュレス」の二本立てで考えるのが賢明です。
将来的にはキャッシュレスの割合がさらに高まると予想されますが、相続税という特殊性を踏まえれば、用途や金額に応じて窓口納付が選ばれ続ける可能性も高いでしょう。